一章 誰でも簡単に稼げるアフィリエイトの罠

あらすじ

佐藤祐介(25歳)は上司の”東野”に罵倒される職場に嫌気がさし、サラリーマンを辞めてしまった。

彼女に振られ、中古車すら買えないであろうのわずか50万程度の貯金。

これが今の彼の全て。

 

自暴自棄になった佐藤は、毎日ネットサーフィンをしていると、

“与田翔”の【コピペで1000万】というツイートを目にした。

 

怪しいと思いながらも、佐藤はこの魅力的な言葉に吸い寄せられてしまう。

 

そして、

ここから彼の人生は大きく動き始めるのだった。

 

与田翔

 

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※今回の記事の内容は、半分以上本当に体験した出来事です。

 

Twitterで見た与田翔を調べてみると、アフィリエイトという仕組みでお金を稼ぐ方法で成功した人物らしい。

彼はニューヒルズ族と呼ばれ、高級時計を身にまとい、高級車を何台も所有していた。

 

アフィリエイトとは、ネットをやった事がある人なら、なんとなく聞いた事があるかもしれない。

仕組みをよく知らなくても、「手軽」に「高額」が稼げるイメージが一般的のようだ。

 

だから、僕も「簡単 ネオヒルズ アフィリエイト」で検索してみたのだが、

その検索結果に 「簡単に!しかも短期間に!「月300万稼ぐ」秘密の魔法を公開します。」という無料セミナーの紹介が出てきた。

『月収300万なんて、会社勤めをしていた頃の僕の年収より多いじゃないか!』

 

よく見てみると、先ほどの与田さんの弟子で、ニューヒルズ族の一人、”久住タクヤ(ヒサスミ)”さんという方が開催しているようだった。

『まあ無料なら』と軽い気持ちで僕も参加してみることにした。

 

 

-セミナーの当日-

そのセミナーは超高層ビルの30階で開催された。

高層ビル

セミナーの内容は具体的なノウハウではなくて、

 

「昔は財布の中に200円ぐらいしかなかったが、今は必ず300万は持ち歩くようにしている」とか

「イメージが重要だ。思考は現実化します」とか

「必ず成功できると信じていた」とか

「昔は豆腐しか食べれなかった」だとか

 

如何に久住さんが成功したか、苦労と成功の歴史など抽象的な内容だった。

 

正直、稼げる方法を教えてくれると思っていたので、

イメージとはだいぶずれていたが、若くして成功している彼の話は、確かに引寄せられるものがあった。

 

セミナーが終わりに近づくと久住さんは大きな声でこう言った。

『わずか四畳半のアパートでアフィリエイトを始めて、わずか半年後には六本木ヒルズへきました。僕にできたんだからあなたにもできる!

さあ、夢を声に出してみましょう。アファーメーション(※)はタダ思うだけではなく、声に出して、耳で聞くことによって何倍も効果を発揮します。』

※アファーメーション・・・アファーメーションは、自己意識改革の手段として最も簡単かつ、効果的な実践方法のひとつ。

 

『さあ、私の言葉に続いてください!』

 

「俺にはできる!」

『俺にはできる!!』

 

「自由な人生を手に入れる!」

『自由な人生を手に入れる!!』

 

すでに会場には、何か一体感のようなものが生まれていた。

 

アファーメーションが終わると、

久住さんが作ったというツールとメソッド(ノウハウ)の紹介があった。

 

どうやらこのツールとメソッドさえあれば、どんなにバカでも成功してしまう。

成功不可避なアイテムだそうだ。

 

久住さんは雄弁にこう語った。

 

このツールとメソッドには私のすべてが詰まっています。

ですので本来は200万で販売しています。しかし、今日来てくれた皆さんにはどうしても成功してほしい。。。

だから!今回は特別に70%オフの60万でお譲りします。

 

ほしい方は右側のブースで販売しているので、

どうぞご購入ください。

 

これさえあれば、必ず成功できます。

今日をあなたの成功へのスタートの日にしてください!!

ありがとうございました!!

 

そう言って久住さんが頭を下げると、

窓ガラスが割れるんじゃないかと思うぐらいの大きな拍手がしばらく鳴りやまなかった。

 

セミナー会場には明らかに異常な空気だった。

 

その空気の中にいた僕も、

『僕にもできるんじゃないか?アフィリエイトなんて簡単なんじゃないか?』

そう思わずにはいられなかった。

 

もちろん、紹介されたノウハウを僕もほしかったのだが、

さすがに60万するツールをポンと買う勇気もお金もないので、

もう少し勉強してからにしようと思い、今日は帰ることにした。

 

しかし、その帰り道で、

「佐藤君!」と僕を呼ぶ声がした。

 

声の主はなんと、久住さん本人だった。

 

「え、、、どうして僕の名前を?」

「君は確か、最前列に座っていただろ。僕はね、そういう志の高い人間に興味があるんだ。この後ちょっと時間あるかな」

「ええ、大丈夫です」

「君に是非話したい話があるんだ」

 

僕らは、セミナーが開催された高層ビルの会議室から移動して、某ホテルのロビーに入った。

ラウンジ

「僕はコーヒーにしようかな。佐藤君はどうする?」

 

久住さんから渡されたメニュー表を見て、驚いてしまった。

一番安いコーヒーが1000円もするのだ。

1000円なんて、ラーメンより高いじゃないか!

 

「あ、じゃあカフェラテで、、、」

「OK。じゃあコーヒーとカフェラテをお願いします。」

 

慣れた口調で、コーヒーを注文している姿は勝者だけが放つオーラに満ちていた。

一杯1000円近くする珈琲を、当たり前のように飲める生活。今の僕には、夢のような生活だった。

久住さんは席に着くなり、僕にセミナーの感想を求めた。

 

「色々初めて聞く話も多かったですし、僕にもできるんじゃないかなって聞いてて思えてきて」

久住さんは、そんな僕の言葉を馬鹿にすることなくこう続けた。

「セミナーでも、君の熱心に聞いてくれている姿は凄く目に付いたんだよ。だから僕は今、ここに君を誘ったんだ」

「はい」

「僕は君に可能性を感じている」

hisasumi

「僕にですか?」

上司の東野から「クズ」「給料泥棒」とまで言われた僕が、ネオヒルズ族と呼ばれる人から褒められている。

 

久住さんの話だと、

『久住さんが新しく創立する会社の役員に迎えたい。』とのことだった。

 

「え!いいんですか!!是非なりたいです!!お願いします!!」

僕は叫ぶように答えた。

こんなチャンスつかまないほうがバカだ。

 

「ありがとう。やはり僕の目には狂いはなかったね。君なら僕よりも成功できるさ。ただね、、、一つ条件があるんだ。」

「条件、、、ですか?」

 

「条件は資本金40万円は用意してほしい。役員になるんだから、君の会社でもあるんだから当たり前だろ?」

「確かに、、、でも、、、」

お金がなかった。40万なんて今の僕には払えない。

 

「あの、、、そんな金額は、、、今すぐには、、、」

口ごもる僕を遮るように、久住さんはこう言った。

僕はね、即断即決でここまで来たんだ。『後でなんとかしよう』ではなくて今、ここで決断できる人物と仕事がしたいんだ。だから即決できるなら20万にしてあげるよ。」

「いいんですか!?」

「ああ、特別に20万円分は僕が負担しよう。ここで君と仕事をするチャンスを失う方が、僕にとっての損失だからね。」

 

僕は迷った。20万なんて大金、僕の以前の収入の一か月分以上だ。

大学を出て三年。大学時代の友人達の間には、どんどん差が出始めてきた。

出世してマネージャークラスになった奴、転職してアルバイトになった奴、フリーランスで貧乏している奴。

みんな、手取り20万から18万の間で、抜け出せないでいる奴らばかりだった。

 

仕事は辞めてしまったけれど、もしかしたらここで一発逆転のチャンスなのでは? 久住さんのセミナーを聞いていてそう思えてきた。

久住さんは言う。

「僕はね、君と仕事がしたいんだ。そしてこのチャンスは君の人生を大きく変えることになると約束しよう。」

 

僕はその一言で、何かを掴めるような気がして、

少ない貯金から内金20万円を銀行から下ろしてきて、契約書も何も交わさずに支払った。

 

「OK!契約成立だ!これから一緒に頑張ろう!!」

「はい!!よろしくお願いします」

 

強い力で握手をして、久住さんと別れた。

 

 

しかし、

それから、数日経っても久住さんからの連絡がなかった。

 

いや、正確には連絡はあったのだが、「今は準備中なんだ。」というメールが毎回とどくだけだった、、、

 

続く!!

 

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