最近lineが楽しくて、暇があれば何かを書き込んでしまうのだが、僕自身が近所の子供と仲がいいせいもあり、中学生・高校生のアカウントともつながっている。(別に性犯罪を起こすつもりはない!)そこでよく見るのは、『チェーンメール』というやつ。
僕の時は『不幸の手紙』とも言われたりしていた。まだこんなのがあるんだなーと思いつつも、コピーライティングについて考えてしまった。
中学生の頃の不幸の手紙
当時(2000年ぐらい)で、小学生の僕らはまだ携帯を持っていなかったのだが、仲のいい女の子同士が、小さなかわいいメモのような紙に不幸の手紙と呼ばれるものを書いて回しあっていた。その内容は、
この手紙を3人に送らないと、不幸になるらしくて、○○ちゃんにも手紙を送ったよ。ごめんね(><)3日以内に、○○ちゃんも3人にこの手紙を送ってね。そうすれば、不幸になることはないよ
みたいな感じのもの。この不幸の手紙はクラスを超え、学年中に。そして学年を超え、学校中に蔓延した。結局、ホームルームが開かれて、担任の中谷先生が「『不幸な手紙』を回したいんだったら先生に回しなさい。死なないから。苦笑」と言っていたのを思い出す。
不幸の手紙は当時最高のマーケティング手法だった
この圧倒的な感染力は、2014年の今、24歳になった僕から言わせれば、『バイラルマーケティング』と言い換えることができる。
バイラルとは日本語で感染のことで、バイラルマーケティングとは人の口コミを使い爆発的な広がりを見せるマーケティングのこと。やはり、知らない人に宣伝されるよりも、気心の知れている友達が面白いと言っている情報のほうが信頼性があるため、多くの人はその情報に抵抗を持つことなく受け取ることができる。
人は、平均で3人は心を許した友達がおり、情報を共有できると言われている。だから、受け取った情報を他の2人に回すという循環が半永久的に続くのだ。ちなみに、ネットでこのバイラルの概念が生まれたのはSNSが充実して、マーケティング3.0の時代に到達してから。Twitterが生まれ、Facebookが生まれ、mixiが生まれ、オフライン時代とは比べ物にならないほどの人数に一瞬で情報伝達をできるようになった。
結果、僕らが小学生の時に起こったような学校単位とは比べられない規模の拡散が起こるようになり、共感のできる話題は学校、居住地、年齢の壁を越え、数万人から数十万人に伝達するようになった。
コピーライティングとチェーンメールの酷似点
コピーライティングというのは、その文章にひきつけ、顧客の購買意欲を掻き立てたり、ユーザーに行動を起こさせるために必要となるテクニックのことを言う。そして、コピーライティングというのは不幸の手紙によく似ている。
コピーライティングを勉強した人であれば、ライターが超えなければならない3つの壁というのはご存じではないか?
- ノットリード
- ノットビリーブ
- ノットアクト
これが、3つの壁と呼ばれている。木坂さんという当時24歳の方が日本に広めたものだ。
文章を書いても、まず読んでももらえないし、読んでもらえたとしても信じてもらえないし、行動(購入)してもらえない。この3つの壁を超えるために多くのテクニックを学ぶ。
まあ、不幸の手紙はそもそも馬鹿に向けて書いているのでそんなにテクニックもないのだが、根本のテクニックはセールスレターと共通している。しかも、ネットビジネス、特に金額が大きいほど、このテクニックを擦り切れるように使い込む。
セールスレターと不幸の手紙の共通のテクニック
共有のテクニックというのは、【不安をあおる】ということ。
- 今の時代個人で稼ぐ力がないとヤバい!
- 収入は上がらない。
- 年金もらえない。
- 格差は広がる
こんなレターをどこかで見たことはないだろうか?このような不安を煽って煽って、その唯一の解決策であるように商品を販売するのだ。確かに売れるかもしれない。
でも、そもそも問題が多角的にとらえられていないことが多すぎる。お金を稼ぐという解決案は、すべてを解決してくれる魔法のように思うかもしれないが、実は一時的な解決でしかない。月収30万稼げるようになるかもしれないが、それが1年続くか10年続くか、明日稼げなくなるかなんてわからないのだから。だから、僕はいつも悩んでいる。お金を稼ぐことは本当にその人のためになっているのか?ということが
コピーライティングなんていらない
最近、Youtubeを一緒に取ってくれているT君という友達がいるのだが、彼がこんなことを急に言った。『俺、やっぱりネオヒルズ嫌いだわ』と、
なにを言い出すんだと思い、詳しく話を聞くと『過剰なセールスレターが嫌いだし、コピーライティングスキルなんて必要ない』ということらしいとても親しい仲なので、僕も思ったことをぶちまけた。『じゃあどうやって商品売るの?まず売らないと理解してもらえないじゃん。返品保証で解決してるじゃん』と、結局話し合いは3時間近く続き、その場は少し嫌な気分になった。
だが、後から思い出すと、その通りだと思った。やはりネットの稼ぐ系商品は不安を煽ってものを売ることしかできていないのだ。
最近のセールスレターは『怪しさ』はなくなってきたが、『不安』エッセンスは抜けていない。これがあるとどうなるかといえば、【商品を買った人】は、その悩みに対する解決策を提案されるかもしれないが、【商品を買っていない人】に問題が残る。不安を煽られて、そのページを閉じてしまった人は、不安に数日は頭を悩ますだろう。レターが強烈であればあるほど、長い時間頭を悩ますはずだ。この問題を解決するには2つしかない。
- そのページを見た人全員に商品を利用してもらう。
- 『これは要らない』とはっきりと言える人が出るページを作る。
ということ。究極は上の選択肢が理想だが、これは絶対に無理だ。全てのユーザーに必要となる商品は全ての人にとって必要性が薄い商品になり、ユーザーはよりターゲティングが優れている商品を選ぶからだ。
というわけで、セールスレターで不幸な人を作らないために、僕が提案できる解決策は【これは要らないとはっきりと言える人が出るページを作る】ということになる。
例えば、不幸の手紙が、”この手紙を回せば、お姉ちゃんの恋は成就する。だから悩んでいる子にも教えてあげてね。”という感じであれば、かなりターゲティングがしっかりしてるから手紙を回す方も良い理由で手紙を回せるし、もらったほうも納得できる。(なぜ成就するかはこの際おいておいて。)
マイナスな表現をしなければいいんじゃない?という人もいるが、マイナスの感情を動かさないだけであれば、”この手紙を回せば、お姉ちゃんの恋は成就する。だから誰でもいいから3人にこの手紙を配ってね!”となるので、やっぱり受け手は不幸な手紙と言わざるを得ない。
セールスレターに本当に大切なもの
もっと具体的に言おう。
- ポジティブになる。
- ターゲットがわかりやすい
- 行動の理由がある
これがあれば、セールスレターは不幸な手紙にならなくて済む。たとえ、利益を薄めることになったとしても、できるならみんながこの考えをもって書いて欲しいと思う。結局はリピーターがつかない限り、商売が反映していくことはないのだ。
おまけ
当時根暗だった僕にはその不幸な手紙は来なかったのだが、14年後に知らないやつからたくさんの不幸の手紙(セールスレター)を貰うことになるとは、、
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私も不幸の手紙は小学生の頃に流行りましたが、そこまで回ることはなく、
チェーンメールが高校時代で相当流行りました。
何事もないとわかるのですが、やっぱりビビって回してしまう自分がいたものです。。笑
不幸の手紙懐かしい!!
それをセールスレターに置き換えて考えるっていうのが
面白い着眼点だと思いました。
なるほど。納得しました。
確かにターゲットをしぼることで
行動をおこしやすい状況を作れますね。
ところで記事の上のAIR MAIL
の画像って、ポーチでしょうか。
すっごくおしゃれですよね。
センス抜群です。