前回の記事、効果的な広告を作るための基礎知識にて広告の役割は興味・認知・共感(シェア)だと散々述べたわけですが、
グーグルはこの広告に対する考え方を否定し、『広告にクリエイティビティは必要ない。』と言っています。今まで散々書いてきた興味・認知・共感(シェア)といったプロセスもクリエイティビティも必要ないといっているわけですね。(笑)
もちろんこの考え方も今後の広告作成・出稿に必要な考え方なので、説明していきたいと思います。
入り口には広告をおかない
グーグルは『広告は情報だけ有ればいい。』と発言しています。どういうことでしょう?
わかりやすく説明するためにヤフーとグーグルの広告の違いを挙げて説明していきます。
ヤフーのTOPページ

ヤフーのトップページには多くの情報が用意されており、最新ニュースや広告が表示されています。
グーグルのTOPページ

見てもらえればわかるようにグーグルのページはヤフーのページと比べて異常にシンプルです。
ニュースも広告もありません。検索ボックスしかありません。
広告が表示されるのは検索結果のページにです。

このように検索の上と右に広告が表示されています。
検索結果に広告が表示されるということは、この広告は【効果的な広告を作るための基礎知識】で述べたアイドマモデル・アイサスモデルには当てはまらないわけです。広告の役割が、注意、興味、欲求から始まるはずが、【すでに興味がある、すでに欲求がある、すでに検索している。】ユーザーにアプローチしているのです。
※ただし、ヤフーも検索結果広告をやっていますし、収益を最大化させるためにはプッシュ型の広告も必要かもしれません。
何がすごいのか?
『広告の役割が途中からスタートすることの何がすごいのか?』といえば、成約率に良い影響を及ぼすからです。
ビジネスは顧客の行動ステップごとに一定の割合の離脱が存在します。
例えば、ある商品ページにアクセスを集めるのであれば、
- 他サイトに出稿したバナーのクリック率が3%、
- クリックしてきたユーザーは30%が最後まで画面を見てくれて、
- 最後までみてくれたユーザーの何5%が注文画面にすすんで、
- 注文画面に行った80%が決済をしてくれる。
このようにユーザーが行動するとすれば、逆にユーザーが用意された導線から外れていくことを”離脱”と言います。
今回の例で言えば、バナー広告を見た人が購入までいたる確立は
0.03×0.3×0.05×0.8=0.03%ぐらいでしょう。
しかし興味を引くことがスタートではなく、すでにあるニーズにリーチできるのであれば最終的な成約率は圧倒的に上がります。つまりグーグルは広告を極めるということは、クリエイティビティを極めることではなく、ターゲティングを極めるということと言っているのです。
確かに、ユーザーのニーズがしっかりしていれば画像をみて『あれ?これなんだろう?』とユーザーが訪れるより、意味を理解してから来たほうが双方のためになるに決まっていますよね。
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