15年ぶりに『藤岡』という男を思い出した。
彼は、 僕が小学3年の頃の同級生だった。
彼は頭が良く、同級生であっても
「え〜、はいはい。」
「おっしゃる通り。」
「さようですか!びっくり!」
というように、常に敬語で、かついちいち感情を言葉にしてくるという、非常に目立った個性を持っていた。
そして、もう一つ。。。
どこでも鼻くそをほじるのだ。
ただほじるだけじゃない!かゆいところを掻くぐらいの感じのラフなスタイルでどこでも気にせず、
鼻をほじりそして、
食べるのだ。
ただ、その時は小学3年だったこともありそこまで嫌われてはいなかった気がする。
まるで、
ちびまる子ちゃんの『丸尾くん』と『ハマジ』のような、漫画みたいにわかりやすい個性を持っているやつだった。
そして、今日のように日差しが強くとても暑かったあの日、悲劇はおきた。
それは掃除の時間だった。
小学校の掃除はまず机を後ろに動かすのだが、(イメージしやすいように机を横から見た図を書いてみた)
この茶色の部分が机の木の部分、
灰色の部分が教科書入れたり、机の足の部分。
で、机を移動させる人はみんなこの机の木の部分を持つわけだが、
女の子が藤岡くんの机を移動させたとき
「きゃあ!!」
という悲鳴をあげた。
「どうしたの?」と当時は真性包茎だった僕が尋ねると、
女の子は「なんかネチョネチョする」と答えた。
そう、、、
鼻くそだ。
まさか!!!
と思い机の木の部分を見ると、それはもう、おびただしいほどの鼻くそだった。
数十、いや、100はあるんではなかろうかという数だった。
完全に放送禁止コードにひっかかるレベルだった。
きっと藤岡くんは
リスが食べきれない木の実をせっせと家に隠すように
食べきれなくなった鼻くそをせっせと机に溜め込んでいたのだろう。
そしてなぜそんな状態になるまで気がつかなかったのかというと、おそらくだが、ほとんどの鼻くそは乾燥してカッピカピになっていたんだとおもう。
そして、藤岡くんは先生に
「なんでこんなことしたの?」と説教?をされていた。
それに対して彼は、
「冬に備えていたからです。」
と答えてくれていたら最高だったが、まあそんなことはなく、ただただオロオロしていた。
藤岡くんは優等生だったから怒られることも少なかったんだとおもう。
だけど、そんなことを詳しく説明するのは不可能だし、そんなことに理由を持ってやってるはずがない、
それを説明できたらサイコパスだ。
なぜそんなことが起こったのか、、、
今では誰にもわからない。
25歳になった藤岡くんは今何をしているのだろうか。
そんなことを思った2016夏。
それではお聞きください、
classで「夏の日の1993」
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