ちゃっちゃっちゃ…

ちゃっちゃっちゃ…

ちゃっちゃっちゃ…

 

ここは、千葉県柏市旭町1丁目。

今日も、丼に背脂を降り注ぐ音がこだまする。

前回、あれだけ「柏のNo1ラーメンは王道家や!」とイキがっていたにもかかわらず、ついつい浮気してしまう愛人のような店が、俺にはある。

千葉・柏の家系ラーメン「王道家」の中毒性は法規制されるレベル

2017.01.09

それが、「こってりらーめん誉」だ。

知る人ぞ知るラーメン激戦区柏において、「王道家」「麺屋こうじ」「角ふじ」と並び、柏ラーメン四皇の一角を担う、「誉」(四皇の選び方については、異論は認めるが聞く耳は持たない)。柏ラーメン界の平和が保たれているのも、この4店舗が絶妙なバランスで均衡を保っているからに他ならない。

柏と新松戸に店舗を構える誉だが、今日は本店である柏店にお邪魔した。それでは、その魅力を思う存分に堪能してもらおう。

<店舗情報>

    • 店舗名:こってりらーめん誉
    • 住所:千葉県柏市旭町1-7-11
    • TEL:04-7145-9700
    • 営業時間:11:00~25:00(スープ終了まで)
    • 定休日:年中無休
    • 駐輪場・駐車場:なし
    • 公式ホームページ:こってりらーめん誉公式HP
    • アクセス:JR常磐線・東武野田線「柏駅」から徒歩2分

来店

JR常磐線・東武野田線柏駅から徒歩2分。

アクセス抜群の立地に、誉はある。

誉外観

察しのいい人は、もうお気づきかもしれない。

そう、何を隠そう、誉と王道家の距離は徒歩30秒ほどしかない。

誉から見ると、

誉から見た王道家

逆に王道家から見ると、

王道家から見た誉

バッチバチやで。

シャンクスと白ひげの会合よろしく、いつ空が割れてもおかしくない状況が毎日続いているというわけだ。

よほどの鍛錬(暴飲暴食)を積んだ者でない限り、両店舗から発せられる覇気で、まともに歩くことすらできない。

気を引き締めて、いざ入店だ。

入店〜注文

 

券売機

誉は食券制だ。

何よりも先に、食券を買わなくてはいけない。それは、外に待っているお客さんがいても同様。

メニューは、大きく分けてラーメンとつけ麺の二種類がある。

今回は、もっともシンプルな「みそラーメン」を注文。

ラーメンお好み つけ麺お好み

席についてから、もしくは待っている間に、店内に飾られている看板(店の外にもある)に目を通し、お好みを決めておこう。

ラーメンとつけ麺ではお好みの注文方法がやや異なるため、注意が必要だ。

ちなみに俺は、ラーメンの場合いつも「野菜多め、めんま多め、ギタギタ」で注文している。

追加注文

追加トッピングはカウンターで現金注文が可能だ。

卓上調味料

卓上調味料は、

  • おろしにんにく
  • 豆板醤
  • ブラックペッパー

と、いたってシンプル。

給水機

水はセルフ。

荷物置き

店内はカウンターしかないため、荷物がある人は荷物置きを活用しよう。

 

ふぅ。

 

注文を告げ、しばらくしていると、あの音が聞こえてくる。

 

ちゃっちゃっちゃ…

 

背脂1

 

ちゃっちゃっちゃ……

 

背脂2

 

ちゃっちゃっちゃ………

 

背脂3_2

 

つよい(確信)

 

着丼〜完飲

ラーメン

そうこうしているうちに着丼。

見るからにギタギタしているスープを一杯…

ラーメンスープ

……

 

…………

 

ピチャ。

 

濡れた。

男でも、濡れる。まさか、そんなことがあるのだろうか。

自分の身に起きた状況をまったく把握できていない理性を置き去りに、本能と感情が一気に高揚していく。

好きだ。好きすぎる。

毎日お相手願いたい。頼む。頼むぅっ!

 

ハッ!!!

 

イカン、イカンぞ。

俺には王道家という本命がいる。

所詮、誉は愛人。

体の相性がいいだけだ。

心まで持っていかれてなるものか。

 

落ち着け、落ち着くんだ。

取り乱した自分を恥じつつ、気持ちを整え麺をすする。

ラーメン麺

ず、ずずっ……、

 

……………、

 

もっと早く出逢いたかった。

あの日、あのとき、あの場所で。

もしも、王道家に出会わなかったら、僕たちの出逢いは、もっと違った意味をもっていただろう。

そんな言葉、何の解決にもならないってわかってるけど…。

 

最後のお別れに、味変だ…。

ラーメン味変

 

誉「どうしてアタシじゃダメなの?こってりし過ぎてるから?「ちゃっちゃっちゃっ」ってうるさいから?あんな女(王道家)のどこがいいのよ!!?」

 

俺「いや、君がダメとか、そういうわけじゃないんだ…。ただ、出逢ったタイミンが悪かっただけ。それだけなんだ…」

 

誉「あなたっていつもそう!都合の悪いことになったら、すぐにそうやって逃げてばっかり…」

 

俺「すまない…。どうしたら、許してくれる…?」

 

誉「どうやったって、あの女(王道家)のところに帰るんでしょ…?」

 

俺「……」

 

誉「飲んでよ」

 

俺「えっ」

 

誉「全部、飲み干してよっ!今はお前だけだって、態度で示してよ!このいくじなしっ!!どうせ飲めないんでしょ?ギタギタのアタシなんてっ!!!」

 

俺「……。ああ、わかった」

 

誉「ちょっ、冗談よ…。全部飲んだら、体に悪いから…。それぐらい、自分でもわかってる…。」

 

俺「構わない」(おもむろに丼を持ち上げすすり始める)

 

誉「いやっ、ちょっ、待っ…!ウソだって!!」

 

俺「ズズズ…、ズズズ…」

 

誉「あぅっ!……もぅ、ホントにダメっ…。ど、丼ごとなんて…!あなたの体が…!!」

 

俺「俺の体なんて、どうなったってもう構わない!!ズズズズズズ…!!!」

 

誉「いやぁ、いやぁぁぁーーー!!!!イクーーーーーーー!!!!!!」

 

俺「ズズズズズズズズズズズズズズズズズズーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

空の丼

 

 

誉「今度、いつ会える?」

 

俺「…わからない。また、連絡するよ」

 

誉「…そう」

 

 

空の丼アップ

 

誉「待ってる」

 

おわりに

今日も俺は、また一杯の女(ラーメン)を不幸にしてしまった…。

ゆくあてもなく、ラーメンをむさぼり続ける日々は、これからも続いていくだろう。

すべてのラーメンを食べ尽くすまで、俺はまだ止まれない。

 

P.S:ちなみに一番のおすすめはつけ麺の「黒」。

つけ麺