こんにちは。松田です。
以前、「Qrio」というスマートロック、つまりスマートフォンで開錠と施錠ができる便利なアイテムを紹介しました。
→一人暮らしにはスマートロックがおすすめ 鍵屋にお金を払わなくて済むよ
この鍵の特徴は、
- スマートフォンで開錠、施錠ができる
- オートロックにすることができる
(オートロックを解除したり、施錠までの時間も細かく設定可能) - 家族や友人がスマホで鍵を開けることができる
といった感じで非常に便利なアイテムです。特に弊社は、社員の他に遠くからのお客が泊まりに来たりすることも多くその度に合鍵を渡すわけにはいかないので、スマホさえあれば簡単に鍵を渡すことができるスマートロックは非常に重宝していました。
ただ、これにもいくつか欠点があって、中でも一番大事なのが、スマホが無いと開かないという点です。
まあ、外出時にスマホを忘れるということは無いので、そんなに問題視はしていなかったのですが・・・。
事件は起きてしまった
ことの始まりは、社員である浅田さんの一言でした。
庭にあるソファ、使わないんだったら欲しい
持て余し気味だった家具をタダで処分できるならと快くOKし、ソファを浅田さんに譲ることに。
ただ、長い間庭に置いてあったので虫や草、ホコリなどが溜まっていて、とても人に譲れる状態じゃなかったので、タロウと松田で綺麗にすることにしました。が。
キモいキモいキモいキモいキモい
虫が大の苦手であるタロウ氏、家の中でもゴキブリを発生させないように普段から徹底して綺麗にしているほどです。ソファの掃除も外でやることになりました。
せっせと玄関の外にソファを運び出す2人。そして、いざ掃除をしようとしたとき、僕は気づいてしまったのです。
え?スマホ持ってるよね?
・・・え?
そうです。Qrioのオートロックが作動して、鍵が閉まってしまったんです。
このとき、スマホさえあれば問題は無いのですが、
俺、スマホ家の中だ
もしかして、私たち
・・・
締め出されてるー!?
ここで流れる前々前世(いやまあ実際にはそんなこと言ってないけど)
仕方ない。浅田さんを待つか
浅田さんは、(遅刻ぐせがすごいので)出社時間を少し遅くに設定しているので、しばらく待てば出社してくる予定でした。浅田さんもスマートロックを開錠する権限を持っているので、浅田さんが来ればドアが開くはずだったのです。
いや、それがさっきさ・・・
浅田ァァァァァッ!!!
2時間つぶすことに
現在、時刻は10時過ぎ(外に出る前に見た時計から推測)、完全に締め出されてしまい頼みの綱である浅田さんも12時まで出社せず。およそ2時間近く時間を潰さなければならなくなりました。
しかし、ここでまたしても重大なことに気づく2人。
マツ、財布持ってる?
持ってない・・・
スマホどころか財布も家の中、完全に手ぶら状態だったんです。
財布が無いのでファミレスや喫茶店などで時間をつぶすこともできない、もはや2時間の暇をつぶす手立てはほとんど残されていませんでした。
鍵屋を呼ぶ?
鍵屋ってどこにあるん?
・・・知らん
あ、柏の葉にあったような気が、
どうやって呼ぶの?
普通に、スマホで、、、あ!
スマホが無ければ鍵屋を探すことも電話することもできないのです。
どこかの窓の鍵でも空いていれば良かったのですが、こちらも漏れることなく施錠済みでした。
タロログの防犯意識は万全です!
何もすることが無い
結局2時間どうしていたかというと、2人が通っていた学校が少し離れたところにあったので、しばらくぶりくらいにと行ってみました。もちろん歩きで。
本来は歩いていくような距離でもなく、片道40分くらいかかる道を会社の今後を話しながら、ときどき浅田さんに対する愚痴をぶちまけながら行きました。
どうやったら、浅田さんは遅刻せずに出社してくるのだろうか?
わっかんね
〜しばらくして〜
水飲みたい
お金ないから無理だ
そういうと、彼は目に入る全ての自販機のお釣り口と自販機の隙間をあさっていました。
それを見た僕は
「会社の社長が『金ないかなぁ』と言いながら自販機を漁るようになったから、たぶんこの会社はそろそろ倒産するな」
と思っていました。
学校に着いた
途中で休憩をはさみ歩くこと推定50分(時計が無いので正確にはわかりません)、およそ10年前に卒業した高校が見えてきました。
風の噂で聞いてはいましたが、ただの空き地が整備されてストリートバスケができるようになったり、テニスコートが新設されたり、通学バスのデザインが変わっていたり(相変わらずダサかった)いろいろと変わった部分と変わらない部分に驚く2人。
11過ぎくらいということもあり、おそらく授業中なんでしょう。外をうろついている人は生徒も先生もほとんど見られず、話し声などの音もほとんどありませんでした。
先生にお金借りようよ
いいよ、どうせ誰も覚えてないだろうし
でもさ、先生は全員”先生”なわけだから「せんせー!」って言って「先生変わんないねー!」とか言えば昔のクラスの生徒みたいな感じで歩み寄ればお金借りれんじゃねーの?
そういう詐欺ありそうだね
なんてやり取りをしていると、ふと見覚えのある人影が。
あの人、タカテツ(当時の部活の顧問のあだ名)ぽくない?
マジ!?行こう!
いや、パスしとくわ
じゃあ、俺だけで行ってくるわ!
と立ち上がり、人影が消えていった建物の裏を目指して走って行きました。
タカテツ〜!!!
社長の姿が見えなくたって20秒くらい経った頃でしょうか?社長が走って戻ってきました。
(あれ?1人で戻ってきた)
全くの人違いでした
その後、めちゃくちゃ八つ当たりされました。
結局何もせずに帰った
母校では何の成果も得られず帰ることに。途中、浅田さんが下車する駅があるので一応確認に寄りました。
駅にある時計を確認したところ、11時55分くらい。その駅からタロログ社屋までは徒歩で15分くらいはかかるので、この時間に降りてくるようであれば完全に12時には間に合いません。
しばらくすると、1本の電車が駅に入ってきました。
しかし、浅田さんは現れません。
帰るか・・・
浅田さん、来てるといいね
また先ほど通った道を、弊社の今後と浅田さんに対する愚痴を交えながら帰りました。
一縷の望みにかけて歩くこと15分、浅田さんは・・・
いない
だろうね
結局、玄関先でさらに待つこと10分(体感時間)、浅田さんが遅めの出勤をし無事ドアが開きましたとさ。
いろいろな不運が重なった
今回、こんなことが起きてしまったのは、あらゆる要素が同時に重なってしまったからです。
- 浅田さんに譲るためソファを綺麗にすることに
- ソファには虫がいたため、外で作業
- 出かけるわけでは無いので、スマホと財布は持ち出さなかった
- 玄関の鍵にはスマートロック
- スマートロックのオートロック機能を30秒後に設定済み
- 窓の鍵はひとつ残らず施錠
- 浅田さんが遅刻
どれかひとつでも欠けていたら、こんなことにはならなかったはず。事件発生から、無事家の中に入ったあともしばらく、
浅田さんのためを思ってやってたのに、そのせいで散々だった
と愚痴ってました。
今回、感じたこと
2人で会社を締め出されて思い知らされたのは、人間はいかにスマホに支配されているかということ、スマホや財布が無いと人間はいかに無力かということです。本当に何もできなかった。
時間を見るときも、行きたい場所までの地図や生き方を見るときも、困ったときに誰かに連絡を取るときも、スマホがなければ何ひとつ満足にできません。
何か目的がなくても、何気なくスマホを見てしまうことって日常的にある方も多いと思います。僕たちもそうです。
最近では、現金をなるべく持たないキャッシュレスの流れが加速していき、買い物のときもスマホのFeliCa機能などでの支払いも一般的になりました。モバイルSuicaとかですね。
うちでは、鍵の開錠と施錠をスマホに頼っていた結果、今回のようなことが起こりました。
2人で会社に戻る途中、「オートロック機能だけでも解除しようか?」という話になりましたが、その場合は自分でスマホを操作して施錠しなければならず、今度は鍵のかけ忘れが起こる可能性があり、今のところ良い落とし所が見つかっていません。
なんというか現代人の性をひしひしと思い知らされた1日でした。
浅田さんに対する罰
ちなみに、今回の遅刻を含めた件の浅田さんに対するペナルティは、
浅田さんが転居予定の新居のお風呂でおしっこをすること
に決定しました。