こんにちは。松田です。
僕と社長は2人とも、今年度28歳になる(松田はすでに28歳、土屋は来年の3月に誕生日)いわゆるアラサーのオッサンなのですが、未だに毎週欠かさず週刊少年ジャンプを購入しています。
そんな似たような2人ですが、意外に違うのは好きになる作品の傾向です。
社長は、割と打ち切られてしまった作品を好きになることが多い変わり者なのですが、僕はどちらかといえばその後長寿作品となるような迎合型の読者です。
それこそ僕は終わってしまった作品に対して、それほど関心を寄せることは多くありません。これは不人気により打ち切られた作品も、人気のまま最後まで描き切った作品に対しても同様です。
なので、どうしても続きが読みたい!というようなマンガは、実はそこまでありません。終わったなら終わりで良いじゃない?という感じです。
しかし、そんな僕でも、どうしても続きが読みたくなるマンガもいくつかあります。今回は、以下の3つに分けて紹介します。
- 打ち切り作品
- 完結作品
- 連載に至らなかった読み切り作品
打ち切られてしまったけど続きが読みたい
ジャンプといえば、打ち切り。打ち切りといえば、ジャンプ。
1年のうちに、10〜15作くらい新たな新連載が始まる週刊少年ジャンプですが、そのほとんどが打ち切りにされています。のちにアニメ化などヒットする作品が、1年に2〜3作あれば豊作と言われるレベルです。
ここ最近だと、2015年連載開始した作品・全13作を例にあげると、2017年5月現在まで連載が続いているのは「ブラッククローバー」「左門くんはサモナー」の2作だけ。残りは「NARUTO」の短期集中連載の続編と「背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜」が2年弱続いたくらいです。
厳しいんですね、ジャンプの世界は。
しかし、そんな中でも光り輝いて見える作品(個人的に)もちらほらあります。
武士沢レシーブ
「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」「ピューと吹く!ジャガー」などのシュールギャグ漫画でおなじみ、うすた京介先生のこれまたシュール系ギャグ漫画作品です。1999年18号〜40号まで連載されていました。
あらすじとしては、ヒーローに憧れる主人公・武士沢光沢が、牛乳学園ヒーロー部の面々とともに日々青春を過ごしたり、悪の怪人軍団・ゼリーと戦ったりする感じです。
具体的にどんな感じかというと・・・
ヒロインを守ろうと割って入って殴られ、
鼻血を出しながらもそれでも怒ってないと言いながら、
やっぱり殴る!
というような不条理ギャグです。
そして「武士沢レシーブ」といえば、その最終回。
前述した通り、前作「すごいよマサルさん」で一躍ヒット作家に躍進したにもかかわらず、わずか半年程度でその幕を下ろすこととなった今作。うすた先生なりに、描きたかったけど描けなかった部分があったのでしょうか。
そこで、強引にでも描こうとした結果がこれ↓。
年表。
これは当時の読者内でも話題になったらしく、「武士沢レシーブ」といえば年表オチ、と言われるくらいに伝説となりました。
ギャグ漫画でありながら、敵とのバトルは意外にシリアスだったりと先生の作品の中でも異色作品です。戦闘シーンはなかなか迫力もあって、今の「銀魂」にも通ずるような作品だと思います。
ただ前作「すごいよマサルさん」が実にセンセーショナルな作品だったこと、ギャグにもシリアスにも振り切れずどっちつかずだったこと、この辺りがアンケートが振るわなかった原因でしょうか。
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ダブルアーツ
のちに「ニセコイ」で少年ジャンプ史上、歴代最長連載(2017年5月現在)のラブコメを連載することとなる古味直志先生が描く連載デビュー作品です。ジャンルはファンタジー。
感染すると体が透明になっていき最終的に消滅してしまう奇病「トロイ」、その症状を和らげることができる職業「シスター」に就くヒロイン・エルーと、なぜかトロイへの耐性がある主人公・キリの2人が、世界をトロイから救うために旅をし、裏で暗躍する謎の集団「ガゼル」と戦っていくというストーリーです。
ヒロインと主人公が手を取り合ってまるでダンスをするかのように闘う斬新なバトルや、互いに想いながら表に出せないといったラブコメ要素など、受ける要素がふんだんに盛り込まれた作品でした。
現に、連載開始直後はアンケートが取れていた節があり、センターカラーが複数回、開始わずか2ヶ月程度でジャンプの表紙に抜擢されるなどされています。
こちらがダブルアーツが表紙を飾ったときのジャンプです。巻頭カラーではありませんが、センターカラーで通常の2倍以上の45ページ掲載となっています(通常は19ページ)。
表紙とはいわばジャンプの顔です。普通であれば、1周年などの記念時やアニメ化発表などのニュースがなければ中堅から看板クラスの漫画が表紙になることが多いです。それほど、当時のジャンプ編集部一押しだったのです。
しかし、その後どんどんと掲載順が下がっていき、結局半年程度で打ち切られてしまいました。
ジャンプ作品が打ち切られた場合、駆け足気味ではありますがおおよその謎は回収して終わる作品が多い中、ストーリーの進行スピードを無理にあげることなく、多くの謎を残して最終回を迎えています。
実は、単行本の売り上げも悪くなく、当時のオリコンが発表した記録によれば1巻は4万部程度売り上げています。
(これは発行部数ではなく、実際にお客の手に渡ったであろう数の推定値です)
これは、同時期に連載開始してアニメ化もした「ぬらりひょんの孫」と同程度であり、2017年5月現在の作品でいえば「ブラッククローバー」と同じくらいです。つまり、そのまま連載が継続されていれば、アニメ化も夢ではなかったかもしれません。
「ニセコイ」も無事完結して現在とくに連載を抱えていない古味先生ですが、ぜひ今こそ「ダブルアーツ」の続きを描いて頂けないでしょうか・・・。
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逢魔ヶ刻動物園
現在、「僕のヒーローアカデミア」を連載中の堀越耕平先生の初連載作品です。
丑三つ時になると動物たちが擬人化する不思議な動物園を舞台に、アルバイトとして雇われた女子高生・蒼井華、幼き頃に犯した罪によりウサギになる呪いをかけられた園長・椎名、椎名にかけられた呪いにより擬人化する動物たちが織り成すコメディ作品(?)です。
連載後半になっていくと、ジャンプ漫画でありがちなバトル漫画への路線変更があるのですが、これが面白かった!
いわゆる能力系バトル漫画に分類されるとは思うのですが、この特殊能力というのが他の作品にありがちなとってつけたような魔法みたいなものではなく、しっかり元となった動物の生態にまつわるものになっているのが今作の特徴です。
下のキャラクターはシャチをモチーフにしていて、獰猛で知られるシャチらしく凶暴で、音波を使用した攻撃も使用します。「ヒロアカ」では、ギャングオルカこと逆俣空悟として登場しています。
案外知られていないような動物の知識も豊富で、ジャンプ漫画を読みながらお子さんの学習にもつながる(?)非常に優れた作品となっています。もちろん、単純に面白いです。
アンケートはなかなか厳しかったようですが、それでも全37話(1周年には、あと一歩だった・・・)、単行本全5巻と打ち切り作品の中では比較的長続きしています。堀越先生自身の思入れも強いのか、一部キャラが「ヒロアカ」に引き続き登場しています。
この作品が終わった直後、僕自身がジャンプに持ち込みに行ったとき、対応してくれた編集者の方が堀越先生に対する熱い想いを語ってくれたこともありました。
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完結したけど続きが読みたい
何年もの間、連載が続きアニメになったり映画になったりした大ヒット作品も、いつかは終わりがやってきます。それが好きな作品であれば、喪失感も大きいですよね。
もちろん綺麗に終われた作品を、わざわざ晩節汚してまで続かせて欲しいとまでは思いませんが、中にはもうちょっとだけ登場人物を見ていたかったな〜、と感じた作品も個人的にはあります。
聖闘士星矢
昭和を代表する、ジャンプの看板作品ですね。作者は、車田正美先生。代表作「リングにかけろ」は、歴代ジャンプ作品の中でもこれを合わせてたった4作しか無い、最終回を巻頭カラーで終われた作品の一つとして数えられています。
そんな先生のヒット作「聖闘士星矢」は、神話をモチーフにした設定とストーリー、かっこいい鎧「聖衣(クロス)」、そして美少年と様々な要素が読者の心を掴み、ピーク時は単行本の初版発行部数が100万部にまで到達する人気作品となりました。
作品中に登場する聖衣(クロス)の着脱を再現したフィギュアシリーズ、「聖闘士聖衣大系(セイントクロスシリーズ)」も大ヒットし、1987年発売された男児用おもちゃ最大の売り上げを記録しています。
しかし、そこまでの大ヒットを記録した作品でも、アンケートに陰りが見えれば冷たくなるのが少年ジャンプです。掲載順もずるずる落ちていき、最終回でストーリーが完結できず増刊号で補完、それでも足りずに単行本で加筆修正することで一応の完結をしました。
原作漫画の方は、
- 銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)編
- 白銀聖闘士(シルバーセイント)編
- 黄金聖闘士(ゴールドセイント)編
- ポセイドン編
- ハーデス編
と続いて連載終了を迎えたのですが、実は作者の構想には続きがあります。それが「天界編」です。
天界編は、ハーデス編の後の物語として構想されていましたが、連載中に実現することはありませんでした。
それがハーデス編のOVA(オリジナルビデオ作品)のヒットや「聖闘士聖衣神話(セイントクロスマイス)」などのグッズ売り上げなど根強いファン人気が後押しとなり、劇場用作品として2004年に公開されることとなりました。原作終了から実に約13年越しの実現です。
僕もこの「天界編 序奏〜overture〜」を見たのですが(映画館でもなくDVDでもなく、なぜか国際線の機内サービスで)、序奏(序章?)と名付けられている通り、本当に物語の序盤しか描写されていません。主人公であるはずの星矢も、上映時間のほとんどを廃人状態で登場します。なんでも、劇場3部作として企画されていたらしいです。
しかしファン人気が高いといえどさすがに10年以上前の作品ということもあってか、劇場作品として興行的成功を収めることはできませんでした。結局、残りの2部作は2017年現在、未だに公開に至っていません。
その後の「聖闘士星矢」はハーデス編OVAが無事完結、聖闘士聖衣神話はシリーズ14年目、さらに新作テレビアニメ「聖闘士星矢Ω(オメガ)」放送、フルCGの劇場作品公開などなんだかんだで根強い人気があります。
(僕はやりませんが、パチンコやパチスロもヒットしているようです)
劇場版の「天界編」はすでに無かったことになっている節がありますが(そもそも劇場用にすると、採算ラインがものすごく高くなってしまうようです)、「序奏」を観てしまった僕としては、ぜひ車田先生自身の肉筆でなんとか形にしてほしいな〜と願うばかりです。
BLACK CAT
「To LOVEる -とらぶる-」で少年漫画の限界をひた走る矢吹健太朗先生の、もう一つの代表作です。アニメになっていないにも関わらず、単行本1冊あたりの発行部数が60万部を記録するなど(連載終了後にアニメ化)、2000年前後を代表するジャンプ作品になります。
連載当時は「カウボーイビバップ」や他のジャンプ作品など、様々な作品からの盗用が疑われ、人気作品ながら(むしろ人気があったからか?)2ちゃんねるを中心に非常にバッシングがありました。当時、先生を指す蔑称として、「矢吹」の漢字を分解して「知欠(知識が欠如している)」なんてひどい言われようでした。
それが今や、類を見ないエロへの探究心で「矢吹神」なんて呼ばれているんですから世の中わからないものです。というか、手のひら返しっぷりがひどすぎるぞ、2ちゃんねらー。
こちらもストーリーは一応の完結をしています。ただ、主人公・トレインと、ボス・クリードとの決着もまだ何かありそうな終わり方でした。
作者の矢吹先生も第一部完としていて、いずれ続編を描きたい気持ちもあるようです。
「To LOVEる -とらぶる-」シリーズにおいてもアクションシーンが度々描かれていたり、スターシステム(同作者による違う作品からの、ゲストキャラクターによる客演)を利用したりと、アクション漫画である「ブラックキャット」への想いが感じられました(僕の気のせい?)。
現在「To LOVEる ダークネス」を終えて、次回作の構想を練っているであろう矢吹先生。「ブラックキャット」のことも、たまには思い出して欲しいです。
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トリコ
女子高生ハンターこと島袋光年先生(詳しくは「島袋 8万円」で検索)が描く、まったく新しい「グルメ」×「バトル」漫画です。
連載スタート時、ジャンプに帰ってこれたこと自体に驚きましたが、アニメ化・映画化まで果たして先生最大のヒット作になるとは・・・。ここまでの復活劇を成し遂げた漫画家は先生を覗いて、「ちはやふる」の末次由紀先生くらいじゃないでしょうか。
ちょっと前に、自食作用(オートファジー)の研究で、東京工科大学の大隅良典特任教授がノーベル医学生理学賞を受賞したときにも話題になりましたね。
つい最近、実に8年以上の連載を終了させました。巻数にして43巻、あの「ドラゴンボール」より1巻多いです(「ドラゴンボール」は1話あたりのページ数が少ないため、連載期間はこちらが長いです)。
ストーリーは大きく分けて、「人間界編」「グルメ界編」の2つに分けられます。が、「人間界編」に大きく話を割いたためか(巻数にして約30巻)、「グルメ界編」はかなり駆け足気味になりました。
ジャンプのバトル漫画といえばパワーインフレですが、「トリコ」もこれに漏れず、というか歴代ジャンプ作品の中でもひときわひどい部類に入っていて、最終話ではなんと宇宙にまで進出しました。
なんだか収集がつかなくなってしまったようにも思いましたが、個人的には島袋先生のセンスが好きで、もし「宇宙編」を描いたらどんなキャラクターを描いてくれるのか非常に気になっているところではあります。
「トリコ」が終了してからはもともと得意としているギャグ作品を発表していて、相変わらずのしまぶーワールドを見せてくれています。先日ジャンプに読み切りとして掲載された「ちんぎり」も好きです。
また、ふと思い出したときにでも、ギャグでも良いので「トリコ」を描いて欲しいですね〜。
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こち亀
もはや説明不要の国民的おまわりさん「両津勘吉」と、その仲間たちが織り成す下町人情ギャグ漫画「こちら葛飾区公園前派出女」。40年というギネス級の長きにわたる連載もつい去年、その幕を下ろしました。
ネットが発達し、いわゆる雑誌発売前のネタバレがあとを絶たない現代において、自分自身の口から連載終了を読者に伝えたいという秋本治先生の想いから、ジャンプの誌面ではなくイベントでの連載終了の発表となったのも当時ニュースになりましたね。
なんというか、「こち亀」ってそこまでファンではなくても、ジャンプにいて当然みたいな感じがありましたよね。「こち亀」を読まなければ、ジャンプを読んだ気がしないみたいな。
時事ネタも数多く取り上げることが多かったので、ぜひ「こち亀」、いや「両さん」に切って欲しい世の中のニュースもいっぱいありますよね。2020年東京オリンピック、築地豊洲移転問題、トランプ大統領やら本当にたくさん。
秋元先生は、また描くかもしれないと言っているので気長に待ちたいと思います。少なくても2020年に日暮の話は描くと思いますけど。
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連載化しないけど続きが読みたい
最後に、ちょっと特殊なパターンをば。
これまで数多くのジャンプ作品が生み出されてきましたが、大体の作品にはそのプロトタイプとも呼べるべき読み切り作品が存在します。基本的には増刊なり本誌なりで読み切りを発表し、そのアンケート結果が良ければ晴れて連載化することができるのです。
例外的に読み切りを経ずに連載になった作品もいくらかありますが、大抵はまず読み切り発表の場が連載への登竜門となっています。
もちろん、すべての読み切りが連載までたどり着けるわけではありません。というか、ほとんどの読み切りは連載になることなくジャンプの歴史の闇へと消えていきます。
連載に至らなかった理由は様々あるでしょう。単純にアンケートが取れなかった場合がほとんどだと思います。
しかし、中には果たして本当にアンケートが取れていなかったのか疑問の作品も少なくないです。
カオスな世界観ながら圧倒的読み味で2回も掲載された「格闘職人アウディ」や、現在は名作忍者漫画「NARUTO」のスピンオフ「BORUTO」を月一連載されている池本幹雄先生のデビュー作「COSMOS」などは、連載に至らずとも未だに根強い人気のある作品です。
「格闘職人アウディ」は、おたまやフライパンで戦う主人公が、山手線などの車両で戦う敵との死闘を繰り広げるバトル漫画です。・・・文章で書くと、何言ってるかわからねぇや。
「COSMOS」に至っては、連載になっていない読み切り作品にも関わらず、ウィキペディアに個別記事があるくらい。
このように、ジャンプには読み切り作品にも名作が埋もれているんです。そんな中から、個人的に続きが読みたい作品をピックアップしたいと思います。
明治百機八匣譚DENGI
作者は芝田優作先生。あの東京藝術大学出身です。連載経験は、2014年34号〜50号まで「ヨアケモノ」と増刊号ジャンプGIGA2016年vol.1〜vol.4まで連載された「花侍のサハラ」があります。
芝田先生はデビュー当時、ジャンプ編集部から並々ならない扱いを受けていました。
通常であれば手塚賞・赤塚賞か月例賞で入賞すると、その作品で本誌なり増刊なりでデビューするか、また間を空けて改めて新作読切でデビューするというのが通例です。
しかし芝田先生は、「ARMORED -アーマード-」で手塚賞準入選受賞直後、いきなり本誌にて新作「明治百機八匣譚DENGI」にてデビュー、ほぼ同時に増刊号で「アーマード」を掲載するという網プッシュを受けます。
そして、この「明治百機八匣譚DENGI」は、ジャンプがほぼ毎年行っている金未来杯(ゴールドフューチャーカップ)という企画の参加作品としてエントリーされました。
この金未来杯ですが、いくつかの新人読切作品を連続して掲載させてアンケートによる賞レースを行い1位を決めるという企画です。1位になるとほぼ連載になるという、ジャンプ連載の登竜門的企画となっています。
(その読切作品で必ず連載できるわけではありませんが、歴代受賞者は2016年を除いて全員のちに連載を獲得しています)
「DENGI」は芝田先生のデビュー作になるだけでなく、この金未来杯のトップバッターでしかも合併号、あまり関係ないかもしれないですが「NARUTO」10周年記念号(表紙が箔押し特別仕様で、永久保存版の記載あり)での掲載と、何から何まで特別でした。
アンケート結果は残念ながら1位を獲ることはできませんでしたが、個人的にはすごく好きな読切です。
ストーリーとしては、明治を代表する発明家・平賀源内が残した偉大なる108つの発明(武器)を悪用する敵と、それを取り戻さんとする平賀の弟子・電治との戦いがメインです。
世界中(日本中?)に散らばってしまった武器を集めるという王道ストーリーもさることながら、108つの発明のナンバーのつけ方が、10番代を獣(じゅう)など表記の仕方が厨二病溢れる個性的でツボでした。
のちに正式に連載を勝ち取った「ヨアケモノ」は正直自分の肌に合わなかったので、いずれまた「DENGI」を読んでみたいです。
(「花侍のサハラ」は割と好き)
世直し伝説!!世奈押郎
ビジュアルはのび太+ケンシロウ。劇画タッチの小学生が織り成す世直しギャグマンガです。これも個人的には好きだった読切。
掲載は、増刊号と本誌(前述の金未来杯の2009年開催時)の2回です。同じ作品で増刊から本誌にランクアップしてるので、増刊時のアンケートが良かったのだと思います。
どちらも読みましたが、普通に面白かったです。主人公がのび太パロディなのに、作品全体が「北斗の拳」パロディなのも好き。
ただ個人的には、本誌版のパワーダウン感が否めなく、事実金未来杯で1位を獲ることは叶わず、連載になることもありませんでした。
作者の根田啓史先生はその後、6回の連載会議に落選し漫画家を諦めようとしたところ、「僕のヒーローアカデミア」のスピンオフを依頼され快諾、現在ジャンプ+にて「僕のヒーローアカデミア すまっしゅ!!」を連載中です。「世奈押郎」時から画風が大幅に変化していますが、今後が楽しみな作家さんです。
いつかまた、「世奈押郎」をよろしくお願いいたします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?気になる作品はありましたでしょうか?
長らく連載終了したマンガというのは、単行本も絶版になり文庫版なり完全版なりコンビニ版にでもならない限り、なかなか読むのも難しい課題でした。
最近では電子書籍やネット上でのサービスも充実してきて、昔のマンガも手軽に読めるようになりましたね。実に良い時代になったものです。
「Myジャンプ」という、ジャンプの歴代名作を自由に組み合わせて、自分だけのオリジナルジャンプが作れるという夢のようなスマホアプリもあります。連載作品を決めたら、本物のジャンプのように毎週スマホに送られてくるというサービスです。